さまざまな矯正処置による痛み

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「さまざまな矯正処置による痛み」の論文を読んでいます。

今日学んだ内容

矯正治療治療中に痛みを経験することはよくあることである。
患者は圧迫痛、牽引痛、歯のうずきや痛みといった
不快症状を経験することが多い。

矯正治療中断の大きな原因は矯正の痛みによるものである。

目的

5つの類正処償, すなわち, セパレーターの挿入, バン ド装着,
イニシャルアーチワイヤーの結紮(0. 016Niti),
Tループの活性化と顎間ゴムの使用時での, 導痛の程度,
最大可痛の時乾, 人鱗痛剤の必要人性,疼痛による日常生活への影響,
について調査することである.

材料と方法

この研究には包括的歯科矯正治療を選択した100人の患者(上性52人, 女性48人)が
組み入れられた. これを5つの研究群 , すなわち, セモバレークタ ー群
バンド義着群, イニシャルNiTi群, Tループ活性化群,顎間ゴム群に分けられた.

各患者には, 疼痛の最大強度, 最大導痛の時期, 鎮痛薬服用の必要性と日常生活へ
の影響に関するアンケート用紙が事前に 配られた.

結果:

鎮痛剤の服用は, セバレーター群と イニシャルNiTi群で
もっとも多かった. 顎間ゴム群と イニシャルNTi群で
もっとも日常生活に影響が及んだが,
統計学的に有意ではなかった.

疼痛の最大強度の知覚に関して, Tループ活性化群とバンド装着群,
また, 顎間ゴム群とバンド装着群との間で統計学的有意基が認め
られた. セパバレーター群では, 最大疲痛の時期は,24時間後の時点であり,

ほかの 群では, 大部分の患者で6時間後の時点であった.

しかし, その値に統計学的有意差はなかった.

結論

疼痛の最大強度は, 処置ごとに 異なることがわか
った.,

それは, Tループ活性化と顎間ゴムの装着による導痛が,
バンド装着のそれに比較し, 有意に大きかっ た.

最大疼痛強度は 処置によって異なる。
Tループの活性化と顎間ゴムの装着は、バンド装着よりも
有意に大きかった。

さまざまな歯科矯正処置に起因する鎮痛剤の服用
日常生活への影響と最大疼痛の時期では優位差はみられなかった。

などなどを学びました。

下顎運動と咬合面形態

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「下顎運動と咬合面形態」の本を
読んでいます。

今日学んだ内容

全顎にわたる 補綴を行う症例の場合 , プロビジョナル・ レストレーションに
よって咬頭嵌合位をとる下顎位が 決まり, 前歯誘導が確立され,
具体的に唆頭設合位における岐合 接触が与えられれば,
臼歯部の叶合面の形態は自ずともとでき上がってくる。

そして側方位での大歯によ るディスクルージョン も適度に与えら
れれば, その岐合面形態はとくに問題なく患者に受け入れられ
ると思う. また少数此の補組の場合でも, 残存歯で臼歯部のデ
ィスクルージョンが得られている症例においでは. 同様のこと
がいえると思う。

しかし. 咀嚼時の咬頭嵌合位付近での咬合干渉を避け,
かつ歯牙に対する側方圧を少なくすると同時に, 咀嚼効率を高めるよ
うなを付与するためには, 下顎連動の原則ならぴびに

下顎運動と咬合面形態の関係を理解しておくと有利であり,

咬合調整の際にもより効率的な調整が 可能となる.

また, 残存歯による臼歯部のディスクルージョンが得られない症例で,
切歯, 犬歯を修復しない症例の場合には, グループ・ファンクションに近い
咬合様式を付与せねばならないので,

とくに下顎運動と咬合面形態の関係を理解しておかなければならない。

下顎運動には大きく分けて, 咀嚼, 嚥下, 発音などの機能運動
と, クレンチング, グラインディングなどいわゆるプラキシズ
ムとよばれる非機能運動がある,

下顎の運動を前頭面でみる
, 機能運動時. とくに咀嚼時には, 咬頭嵌合位付近への咬み込み.
および咬頭嵌合位位からごくわずかな側方運動を伴う開口運動がみられる.

そのため, 見期接触が起こる可能性は咬頭嵌合位付近の早期接触であろうと考えることができる。

一方。 非機能運動時には, 咬頭嵌合位付近からの側方滑走運動.
ならびに下顎偏心位でのグラインディングが起こる可能性があり
, 早期接触の可能性の範囲は頬舌側咬頭頂付近まで広がる。

臼歯部の補綴物作製に際しては, これらの干渉ないし接触が
起こらないように. 適切なディスクルージョンを与える必要があるが.

咬合面形態を考えるうえでは, 咀嚼の効率を高めることと
, 側方圧を避ける形態を考慮しなければならない.

同時に犬歯あるいは切歯がわずかに時耗した場合,
あるいは切歯, 犬歯の骨植条件が 悪くなった場合にも
対応できるような咬合面形態の付与が必要である.

一方, 前歯部の補綴物作製に隊しては,審美性, 発音との
兼ね合いを考慮した前歯切端の位置決め,
そして患者が許容できる切歯, 犬歯の ガイドを与え,
臼歯部のディスクルージョンを付与できる舌面形態にする必要がある.

などなどを学びました。

花尻、白石、大安寺、中山道、今、野田、古新田、延友、庭瀬、平野、久米、川入、 北長瀬、田中、長瀬、大福、当新田、西市、大元など
周辺地域からの来院もお待ちしております.

もっと上達したい人の歯周外科ベーシックテクニック

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「もっと上達したい人の歯周外科ベーシックテクニック」の本を
読んでいます。

今日学んだ内容

可能な限り歯を残す歯科治療と, 高い手術成功率を得るために
われわれ歯科医師の仕事は歯内治療法, 歯周治療,
補綴療法など多岐にわたるが、

そのなかでも, 歯周外科は観誠的で長時間の処皿となるただため,
術者にも患者にも敬遠されがちであると思う.

それでも保存, 機能性や審美性の回復, またその長期安定性を得るために
歯周外科が武器となりうる|のであれば, 積極的に施術すべきである.

・歯周外科への基本姿勢。

明視下での施術が前提となる歯周外科は, 術野の確保が出血に左右きれるただため,術前に的確な見局基本治療を行い炎症を可及的に消退させることが必須である,。

術後の創傷部では, 感染が起こらず修復の早い一次治癒の獲得が理想的であるため.縫合によって歯肉弁どうしが隙間なく, 通度な テンションで閉鎖されることが望ましい、皿記思

・歯肉剥離掻把術とは

組織付着療法の1つで, 骨膜を含む全層弁を形成後, 明視下での起炎因子の除去と,
歯周ポケッ トの減少を目的とする歯周外科手術である。

オープンフラップキュレッタージとウィドマン改良フラップ手箱に分類され,
前者は歯肉溝内切開 後者では内斜切開を用いるという点で大きく異なる。

どちらも垂直性・水平性の骨欠規に対応でき, 必要に応じて骨整形や骨切除を行う。

・歯肉剥離掻把術の概要

適応症

・中程度~重度の歯周炎
・歯周基本治療だけで歯周ポケットに大きな改善が見られない。

・歯槽骨の形態異常を有する場合

目的

・起炎因子を除去する
・歯周ポケットの減少を図る
・歯槽骨の再生を図る。

注意事項

・術前に歯周基本治療で炎症を可及的に消退させておく。
・術後の歯肉退縮により、一時的に知覚過敏が起こりうる。

・術後にブラックトライアングルが出現する可能性がある。

などなどを学びました。

臨床に生かします。

歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

日本歯周病学会から出されている「歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス」の本を
読んでいます。

今日学んだ内容

・軟組織に対するオプション

インプラント周囲の角化粘膜の獲得と インプラント周囲軟組織の形態改善を目的とし
周囲軟組織に対して外科処置を行うことがある。

インプラント周囲の角化粘膜の影響について検討した
システマティック・レビューによると
インプラント周囲に角化粘膜が存在する方が、プラークの付着が少なく
周囲粘膜の炎症や退縮が少なくアタッチメントロスが
小さくなることが示されている。

角化粘膜獲得の方法は 遊離歯肉移植術 結合組織移植術、歯肉弁根尖側移動術などが
用いられる。

角化粘膜の獲得時期は インプラント埋入前またはインプラント埋入時,
さらにインプラントを口腔内に露出させるための
二次手術時 のいずれかとなる

インプラント埋入前に行う症例は, 角化粘膜が完全もしくは著しく欠如している場合,
また, 埋入部位に小帯の高位付着や口腔前庭狭小が認められる場合が考えられる.

このような場合, FGG, CTGが選択することが多い.
二次手術時に行う軟組織の増大では, 移植組織のおよそ20一30%の収縮をあらかじめ予測する.

とくに, 審美的要求の高い前歯部の中間歯欠損に移植を行う場合,
両隣在歯の歯間乳頭の高きより2一3mm高くなるように移植する必要がある.

・プロビジョナルレストレーション

歯周病患者において欠損が存在する場合や抜歯を行う症例では,
歯周治療中の岬噌障害, 審美障害を改善し. 残存歯への時合力の負担軽減を目的として,
治療用の プロビジョナルレストレーションを装着する.

プロビジョナルレストレーションは, 装着期間中に
歯冠形態. 時合関係. 審美性, 単独、連結冠あるいは床装置とするかなどを確認し,
永続性の高い修復・補級物を良好な条件のもとで装着できる環境を整えることを目的とする

歯周病患者の欠損袖綴にインプラント治療を応用することによって,
残存歯の負担軽減, 固定性補綴物の選択. 咳合の安定性確保,
修復・袖組治療に伴う天然赤削合の回避, 中噌効率の向上や審美的改善が得やすい。

・軟組織増大の目的別術式

施術時期|
|インプラント周囲直交の形態改着|軟組織の増大術式と一般的な施術時期られる.
インプラント上部構造を製作する前段階として,
プロビジョナルレストレーショ ンにより咬合機能の早期回復や咬合関係の修正.
および審美性向上のための組織形態の誘導などを行う。

また, 清掃性の向上を目的とした口腔前庭の拡張と角化粘腹の形成, 審美性の改善を目的として軟組織増大を
行う場合もある.

そのため, 歯周病患者にインプラント治療を行う際の
プロビジョナルレス トレーションの役割はより重要である.

適切な咬合関係および咬位の確立

臼歯部においては主に咬合関係の確立が重要で,
対合歯との クリアランスおよび隣在歯との
関係を考慮し, プロビジョナルレストレーションにより
水平的, 垂直的な叶合関係の確立を図る

とくに, 顎位に偏位を生じている症例では, アバットメント装着段階において
プロビジョナルレストレーションを装着し,
安定した顎位を模索し, 決定しなければならない.
その後,咬合機能が十分回復したかを調べる。

・審美および発音障害の回復前

歯部においては, 審美および発音障害の回復が要求される.
審美的パラメータとしては 上ロ唇によるスマイルラインの高さ,
下口唇の リップライン  切端または咬頭頂を結ぶライン.
歯顎線, 歯肉歯槽粘膜移行部のライン. 咬合平面の傾斜 , 歯または顔面の対称性 ,
リップサポートがあげられる。

これらを考慮し , インプラント上部構造の形態と評価,
適切なエマージェンスプロファイルと関連する軟組織形態の誘導と改善.
歯およびインプラント間の乳頭の形成スマイルライン (正中 ・切縁)の指標,
歯冠径の検討が重要となる.

・インプラント周囲組織の口腔清掃の確立

プラークコン トロールが不良であると, 天然歯周囲にみられる歯肉炎や歯周炎に類似した
インプラント周囲粘膜秋やインプラント周凍炎が生じる.

したがって, インプラントを 長期にわたり正常に機能きせるためには,
インプラント周囲のプブ ラークコントロールが重要である。

などを学びました。

臨床にいかします。

歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

日本歯周病学会から出されている「歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス」の本を
読んでいます。

今日学んだ内容

・インプラント埋入時期の選択

抜歯からインプラント埋入までの期間は 抜歯窩の治癒や周囲軟・硬組織の変化に応じて4つに分類される。
歯周病患者では歯周病の原因が除去されたことを再評価で確認後、インプラント治療を行うことが原則。

とくに、抜歯窩が大きく、上顎洞や下顎管などの解剖学的制約を有する上下顎大臼歯では低リスクかつ初期固定を
得やすい抜歯後12~16週以降の埋入を選択することが多い。

・即時荷重の選択

咬合力の荷重時期は、即時荷重、早期荷重、通常荷重の3つに分類される。
通常荷重とは確実なオッセオインテグレーションを得るための免荷期間(埋入後2か月以上)を経てから
行う荷重を行う方法である。

治療法は1回法と2回法に区別される。1回法では埋入手術後 治癒を確認して上部構造政策に移行するのに
対し、2回法では1次手術としてインプラント体の埋入、2次手術としてアバットメントの連結を行う。

歯周病患者では、埋入後初期感染の危険性が低い方法の選択が勧められるため、2回法で通常荷重を選択することが多い
咬合力などの負担を避け 確実なオッセオインテグレーションを得た後、プロビジョナルレストレーションを用いて咬合力に対する
歯周組織を維持できると判断した時点で上部構造を装着する。

・骨に対するオプション

歯周病患者に対するインプラント治療では 歯周病の進行または歯の喪失原因や喪失後の期間などにより
インプラント埋入が困難な顎堤吸収が認められることがある。骨量不足を解決し、インプラントを補綴学的に適正な位置に埋入することで機能的および、審美的な成功を獲得するために 骨に対するオプションを治療計画に含めることも多い。

骨に対する外科処置を行う際、骨移植材や遮断膜を用いることが多い。

・顎骨に対する骨造成

顎堤の造成を目的とした処置では これらの方法を単独または いくつかを組み合わせて選択する。
骨造成を行う時期はインプラント埋入前 またはインプラント埋入時のいずれかとなる。

歯周病患者に骨造成を行う場合、歯周病の原因因子が除去され 炎症が消退したことを確認後に行う。
水平的ならびに垂直的骨造成ではブロック骨 粉砕自家骨、骨移植材を用いる術式が採用されることが多い。

・GBR法

GBR膜を無歯顎提部の骨欠損部に応用し 骨再生を目的とした方法、骨欠損部に対して上皮組織および結合組織の
侵入を防ぎ 骨組織のみの誘導を促すためのスペースメイキングを施す。
新生骨の形成には3~6か月を必要とする。

・ブロック骨移植術

ブロック状自家骨もしくは骨移植材をスクリュー固定し 骨造成を行う方法
自家骨はオトガイまたは下顎枝から採取する。
水平的ならびに垂直的骨造成が可能である。

・顎提拡大術
オステオトームやチゼルなどを用いて顎堤を分割し
側方(頬舌的)に増大させる方法。水平的造成が可能である。

・抜歯後の顎提保存

抜歯時に骨移植材やコラーゲンスポンジなどを用いて、抜歯窩の歯槽骨吸収を防ぎ 抜歯後の顎堤吸収を防ぐ治療法がある。
吸収性ならびに非吸収性メンブレンをへいようすることもある。

などなどを学びました。