経過観察時に上部構造に生じる補綴関連の問題事象とその対策

 

 

 

 

 

 

 

「経過観察時に上部構造に生じる補綴関連の問題事象とその対策」を読んで 以下のことを学びました。

 

・前装材料のチッピングや上部構造自体の破折

単独歯欠損修復では5年間の累積発生率が6.5%に対して部分欠損修復では

22パーセント、フルアーチの補綴装置に至っては34パーセントと非常に高い

チッピングを起こす原因は機械的要因と患者要因に分かれる。

機械的要因は

インプラントポジション

前装材料自体の厚みやアクセスホール周囲の厚み不足

前装素材の種類

フレームワークデザイン

咬合様式や対合歯の状態

が上げられる。

 

患者要因としては

咬合力やパラファンクションが上げられる。

 

補綴装置に関連する問題事項の一覧

固定式インプラント補綴装置に関するもの

人工歯の破折

アクセスポールの封鎖材料の脱離

人口歯の摩耗

ポーセレンの破折

など

 

スクリューの緩みと破折

上部構造のスクリューの緩みや破折も少なくない。連結スクリューに緩みが生じた場合 上部構造に動揺をきたす。骨吸収を伴わない周囲組織の炎症が確認された場合は スクリューの緩みを疑う。

コンタクトロス

コンタクトロスとはインプラント上部構造と隣接する天然歯との接触を喪失したじょうたいである。発生部位は上部構造の近心側が多く、発生頻度も高い。

天然歯は歯冠が近心側 歯根が遠心測に位置するため経年的に近心移動する一方でオッセオインテグレーションしているインプラントは移動しないためと言われている。

コンタクトロスの存在により食片圧入があり患者さんが不満を訴える場合は

隣在歯とのコンタクトを適切に回復する必要がある。

 

人工歯の摩耗や破折

近年ではジルコニアフレームが主流となっているため破折の頻度は低下していくと考えられる。

今回は経過観察時に上部構造に生じる補綴関連の問題事項とその対策について勉強しました。