インプラント周囲炎と歯周病

インプラント周囲炎と歯周炎は同じなのか?
昨今、インプラント周囲炎の要因としてマイクロム一プメントとマイクロギャップが挙げられています。
いすれにせよマイクロリ一ケ一ジが起きて細が入るというカテゴリーで考えたときに、接合部で起きている根尖病変のような気がしてならないのです。
根充後にどうやったら漏洩しないかという話に似ていて、
抜削根充であれはCR充填でもまた緊密ではないとか言われ
ていますよね。たからそういう意味では、本当に歯肉溝から
細感染が起きるのか、それとも接合部からアクセスホール
経路も含めて起きるのかという感染経路の問題があります。
特にインプラント周囲炎の細菌叢の研究では、ペリオよりも
細菌叢が広いと言われていることが多いのではないですか。
少し異なる種類のものが存在することも示されています。
だから逆に、根尖病果や智歯周囲炎の細菌叢なんて
たれも調べないですが、何となくお椀型に骨吸収する骨吸収
像の形態、そして細菌が多様にいる。さらに、血清山来の縁
下歯石もないことを考えると歯周炎となる病能だと思う
長期症例なのかどうかによるかとも思います。
わざわざそういった歯石の集団を作らないで骨破壊
ができると考えると、どちらかというと周囲炎の分類に入ります。

智歯周囲炎、あるいは根尖病変に近いと思います。炎症が
接合部に起きていて、そこから波及状に広がっているから同
心円状に進むのではないかなと。たから歯石を形成する心要
なく骨破壊がすすむと・・
たとえはエンドとして捉えた場合には、

周囲炎になったときに上部構造を外してそれをオー
トクレープにかけて戻すほうが、辺縁のプラークコントロールをするより

実は効果があるのではないかと思ったりします。
ティッシュレベルのようなインプラントであれば、
おそらく先生が考えておられるような状態は達成しやすいか
もしれないですね。
マイクロリーケージという概念は歯周炎にはない病
プラントシステムによってインプラント-アパットメント界
なかなか採取できないので、動物実験になるのです。イン
プラントの状態も調べられているのですが、ヒトの組織切片は
マイクロリーケージが引き起態ですよね。
引き起こす炎症性細胞浸潤
しかし、たとえは骨髄炎や根尖病変では骨に直接細
思っていません。
垤的に量が多く、基本的にはICTたけで周囲炎になるとは
はりインプラント周囲溝から入ってくるプラ-ークのほうが
し、それが原因になるはど生体は弱くはないと考えます。や
健全な結合組織がアパットメント:Tと骨とをてています
そうですね。にTが届く部分がそんなに大きくなく、
プラークが王因で、骨のICTは副因とお考えですか。
そうすると先生は、周囲炎はむしろホケット山来の
関与しなかったという論文も存在します。
前より指摘されています。逆にTがあっても辺縁骨吸収に
似た、ICTが辺縁骨吸収に関与しているかもしれないことは以
るのは、にTだけで骨吸収を起こすのではないたろうと「た
別ですよね。でも少なくとも動物実験で言われてい
ルというのが合致しないではないです。
それとインプラント周囲辺縁のプラ-ークコントロールは
プラットフォー-ムスイッチングの考えです。

岡山市北区今保

アクアデンタルクリニック

インプラント周囲の骨吸収

インプラント周囲炎を定義付ける3つの項目その3:骨吸収
骨吸収について検討したいと思います。現在、
インプラント周囲炎に対しては、いじめに近いほどの骨吸収
の定義がされていたりします。
最近では、骨吸収量2mmを定義とすることが多いと思い
ますが、スウェーデンでの調査報告では().5mmを定義とした
り、Schwarzは0mmとしています:廴たしかに骨吸収があ
るという意味では、軽度たろうがインプラント周囲炎なので
しようけれども・・
このインプラント周囲炎に対するこの定義の厳しさはなんでしようね。

ペリオのいじめにしか感じません。
そして、ペースラインの設定にも疑問があります。術後1
年をベースラインとされても、術後一年に悪い状態になった
ら困りますよね。また、術後一年の間はインプラント周囲炎
と呼ばないのかというと、それは違います。それでは、1年
間はわれわれの責任で、一年以降はプラークコントロール、
つまり患者の責任にするのかというという話になってしまう
のです。先生はこの骨吸収のべースラインに関してはどのよ
うにお考えですか?
インプラント成功の基準というのは、Albrektssonの定
義を引用すると初年度一—15mm、その後0,2mmの骨吸収
ですよね。通のリモデリングでもそのぐらいなので、そう
46すると5年で2~2.5mmですよね。1()年で3~35ⅢⅢなので、
私は成功の基準内にありながらBOP(+)というたけで、周
囲炎扱いされるのに抵抗を感じます。
たしかに、インプラント周囲炎に対する閾値の定義
がまたまたコンセンサスが取れていない状況と思われます。
ですからDerkslZ’は、いろいろな鬮値を設定し、結局
2mmのところを推していますよね。有病率の差か
各々の論文が用いているインプラント周囲炎を定義する閾値
が違うことにより、世界中であまりにパラバラな報告がされ
ていることは事実です。しかし、2mmというのはのプロー
ネマルクインプラントでいうと、だいたい3スレッドですよ
ね。ですから、定義づけとしてそんなに悪くないと思います。
ペリオたと中等度というのは何mmぐらいなのです
現在の中等度のべリオの定義は、A「mⅱageが1999年
に出したAAPのコンセンサスレポートによると、クリニカ
ルアタッチメントロスで3~4mmの歯周病罹思歯を指しま
す。
田インプラント周囲炎も同じぐらいに定義しています。

花尻、白石、大安寺、中山道、今、野田、古新田、延友、庭瀬、平野、久米、川入、 北長瀬、田中、長瀬、大福、当新田、西市、大元など
周辺地域からの来院もお待ちしております.

インプラント周囲炎を定義付ける項目

インプラント周囲炎を定義付ける3つの項目

その2:プロービングデブス
プローピングデブスに話を移しますが、先ほどの症
例ーではプローピングデブスを減らすことはできるのでしょ
この症例でプロ一ビングデブスを変えることは、非
常に難しいと思います。補綴の状況から深いポケットができ
るべくしてできています。
PhilipMarshのプラーク環境説幻によると、環境がそこに
定着する細菌を決定づけることになります。今回の場合、嫌
気的環境が確立されているため、当然嫌気性歯か定着しやす
い状況があります。
また人工物であるインプラント補綴周囲換縁下部を磨く
術があるのかという問題があります。天然歯の歯肉縁下部は、
セメント質、歯肉溝があって、歯肉溝浸出液も円滑に流れて
います。そのため、自浄作用が働きます。
上部構造は単なる人工物であって、この匠近心部の補綴
装置粘膜縁下部では、粘膜と補綴装置が接触しているたけで
す。そして環境が悪く、プラークが強固に付着すると、自浄
作用というものはほとんど働かないと思います。
天然歯であれば、歯肉縁上のプラークコントロールをしっ
かりと行っていれば問題ありません。しかしインプラントの
場合、ケースによっては粘膜縁下部のセルフケアも必要では
ないかと、最近私は思っています。またあまり
提唱されていない考えで、エピデンスにもしつかりなってい
ないのですけれども・・
粘糢縁下部に対するフロスなどの
清掃器具によるロ腔清掃を、補綴装置を作るときから考えて
おかなければいけないのではないかと思います。
プローピンク・デブスの増減が重要であるとserinoが
話していますが:い、では最初にどのタイミングで、どのよう
にスコアリンクするのでしようか?1年後に測るのか。ま
た、一年後だとしたら、プロープをどこから入れるのかに
よってもまったく変わると思います。そのべースラインを決
める手技があるですか?
それは難しい質問ですね。4点法でも6点法でもい
いと思いますが、スコアリングをする場所を決めておくこと
が大事だと思います。私は基本的に4点法なのですが、特に
観察が要で、プローピングが困難な箇所がわかっているの
であれば、どの方向から入れるかを記録しておきます。

臨床の中では難しいでしようが、研究レベルならプロービンクの
ためのステントを作成しますよね。
つまり、リスクのある場所をどのように測っていたかを、
違う人間が測っても同しところをもう一度測ることができる
再現性が重要だと思います。
上部構造を装着するときに測定しておかないと、挿
入部位、方向を決めるというのは難しいですよね。さらに装
着時は付着はないですから。
宗像先生がおっしやるように、補綴装置か装着され
たときに検査しておくことはいいことだと思います。またわ
れわれ自身が補綴装置を作成する際には、プローヒ・ングが困
難な状況は作るべきでないと思います。そういった状況は清
掃も困難であることが多いと考えられますからね。
挿入部位の話に付随して.挿入圧についても伺いた
いと思います。プラスチックプロー・プで傷つけないように
挿入圧は軽圧でと言われていますが、プロピジョナルで適正
なカントウアを作って、しつかりと成熟した上皮の中に上部
構造を装着して、はたして付着はあるのでしようか?軽圧
というのが、逆に再現性を低くしているのではないでしよう
たとえば天然歯は0、5Nのプローピングを提唱し
ていますが、015Nというのはかなり弱いカです。
しかし、難しい形態になればなるほどインプラント周囲粘
鞭縁下を探りたいので、それ以外の力が要です。そうする
と、たしかに偽陽性は多くなりますが、偽陽性よりも偽陰性
のほうが問題だと思います。(0.5Nの力で軽く突っ込むこと
で、カントウアを越えられなくて適当に測っているより、あ
る程度粘膜縁下を天然歯と同様の力加減で、きちんと測定す
るほうが臨床的に有用だと思います。当然、炎症があり、ド
パドバッと血が出ている状況と、血が点状に出てくるような
状態からは、偽陽性を判断できると思います。

インプラントロジストとへリオドンティスト

インプラントロジストをへリオドンティストが語らインプラント局囲炎の治療指針ーインプラント周囲炎と歯周炎は同じなのか?-
さなどの治療計画を十分に考える要があります。
医訌そうですね。治療計画の立案の段階で、遠心骨の削除も必要性の有無も含め、十分に入計画を煮誌めておき、どのようにメインテナンスするかも考
慮に入れて、最終上部構造のイメージを持っておくことが重
要だと思います。
BOPが炎症があることの指標であることはわかりま
すが、炎症とは生体が何らかの有害な刺激を受けた時に起こる
3つがあります。
③物理的因子(外傷、火傷、異物など)
②アレルギー反応
①細菌、ウイルスなどの微生物による感染
る防御反応です。炎症を起こす原因には、
生物学的幅径を侵すことで炎症、つまり
骨縁下マ-ージンによるBOPは、物理的因子によるも
のとも関係が深いです。
すべての原因が物理的因子ではないと思います。

物理的因子に入出した部位での細菌の存在が引き起こした炎症であり、
、症例Ⅱ気結果としてわれわれが環境を作り
のものもBOPの要因として考えればいいのでしようか?
物理的因子、要するに先ほどの症例ーのような骨縁家マーージ
ていると思うのですが、インプラント周囲炎の場合には
現在の歯周疾患における炎症は細歯感染としてまとめられ
BOPが(+)になります。だから少なくとも、細菌感染では
ない炎症たとおもいます。
生物学的幅径を構築するために、生体は骨吸収を引き起こし、要な転組織量を確保します。
つまり、生体がインプラントに合わせるようにリモデリン
グを起こしています。骨縁下に補綴マージンがあることによ
り、上皮付着、結合組織性付着はそれより下に構築され、結
果として周囲粘模溝が深くなります。そういった場所には嫌
気性菌か形成されやすく、それかBOP(+)のもっとも大き
な要因と考えます。
そうだとすると、骨吸収つまりリモデリングが起き
ているから、炎症反応、いわゆる先ほどのような物理的な炎
症は逆に言うと早間に終了するという考え方ですか。
インプラント周囲の粘膜縁上縁下のプラークコントロールか確立していれば、

補綴装置装着後、機能後一年で機能的荷重によるリモデリングか起こり、

それ以降は組織か安定していることが示されています。
さまざまな因子が機能後関与すると思いますが、補綴装置
装着後一年には、今回お示しされた状態がすでに確立してい
たのではないかと考えます。
炎症たけ残ることが、異物であるインプラントと天
然歯で生物学的幅径が異なる理山だと、考えています。
Eu「operi09での歯周病/インプラント周囲病変の定義改定
四99年のAAP(米国歯周病学会)による歯周病の定義が円年ぶりに改
定され、2田8年6月にオランダで開催されたEu「叩eri09で発表された。
この改定は米国とヨーロッパ歯周病学会が共同で行ったもので、世界
中で使える定義を意識したものと考える。今回はインプラント周囲病変
の有病率が、世界的に高いことが数々の研究で示されていること、イ
ンプラント治療が先進国を中心に広ろがっています。

インプラント歯周炎の治療指針

インプラント周囲炎と歯周炎は同じなのか?

インプラント周囲炎を定義付ける3つの項目
最初にBOPについて検討したいと思います。
BOPは、インプラント粘膜炎でもインプラント周囲炎
でも、ペリオと同様にもっとも用いられる診断方法たと
思うのですが、ペリオドンティストとしてインプラント
周囲炎におけるBOPをどのように捉えていますか。
BOPは、ペリオの延長で行える検査ですよね。
賛否両論あるとは思いますか、基本的にはパクテリア
がいる、つまりバイオフィルムによって引き起こされる
炎症があるということかBOP(+)の条件です.。
また、補綴装置のカントウアが大きい場合は、偽陽性
が生まれやすいということがあると思いますが、まずは
BOPを見るということは大事だと思います。

 

インプラント周囲炎は世界中で問題となリ、多く
の論文で取リ上げられています。しかし、イン
プラント固有の疾患とする考えや、歯周病の延長線上と
する考えなどさまざまな捉え方があり、確たる定義はあ
リません。そのため、臨床家は診査・診断の時点から悩
むことになります。
そこで今回はインプラント周囲炎に対して異なる考え
方をもつ現在のインプラント周囲炎を定義づけている3つの項目(BOP:BleedingOnProbing、プロービングデブス、骨吸収)を中心に検討し、
さらにはインプラント周囲炎の将来展望にまで踏み込ん
で語りました。
また、今回の対談収録後に行われたユーロペリオにて、
インプラント周囲炎の定義が発表されました。その内容
をふまえ、コラムとして加していただきま
した。
「6-部の欠損で、遠心の骨が高い
インテナンスを行っても骨縁下に対してプロープをする形に
状態です。第7が下がってくるような場合は、どうしても遠
なり、「近心たけBOP(+)です」あるいは「ポケットが深いで
心に骨レベルを合わせて近心が深くなります。
す」などという報告がきます。
このように骨縁下マージンとした場合は、歯科衛生l:がメンテナンスしずらいとの報告があります。