矯正のディスキングに関する資料②

アクアデンタルクリニック院長の高田です。
「 矯正のディスキングに関する資料」 を勉強しています。

大切な内容をまとめながら、ブログに残していきたいと思います。

その後,咬合システムがまったく追いつけないほどに,事態は急変した.それは約
50万年前,火および原始的な道具の使用から始まった.
このことは,川0万年前から進化を求められてきた食物加工に対する急激な変化の中で最も重要であった.
それは政治的,文化的,法的発展を必要とした農併生活の発展によって導かれた.
原始的生活から組織社会への移行は,視覚的絵画の発展を生み,
社会的生存の基礎となリ,われわれの性である美意識の核を築いた.

後に,主として切ったりつかんだりするための食卓器具が使用されるようになった

やがて,産業革命が食品産業を生みだし,急速に発展した都市中心部に起こった新たな社会現象である共働き世帯に食物を提供することになった.
この消費指向のライフスタイルでは,食物を採取したり準備するための時間はほとんどなく,またその必要性もなかった.
そして,食品サーピス業が食物を加工し,それと同時に力強い筋肉の必要性もなくなった.

しかしながら,石器時代にあった咬耗を代償する素晴らしい咀嚼器官は,すべて今
もそのままである.
自然挺出,強力な咬筋,摩耗したエナメル質面の再石灰化,および工アーーローーターー・
ストリッピングに適した隣接面エナメル質の厚さ.人間は洗練されたライフスタイルにすぐ移行できるほどに厚かましいが,自然は何千年にも及ぶ発展の金期を消し去りはしない.
自然は強力な理山があるときだけ生理学的な変更をする.
再生能力が妨げられ,またはそうするのに十分なだけ長生きする能力がなくな
ってしまっているように.そのために,かっては明確な目的があったが,現在では重
要性を失った手足の爪,体毛および厚い隣接面エナメル質のような生理的なお荷物をわれわれは持ち歩いているのである.

これらの退化した組織は,われわれにとって邪魔にはならないが,役立っこともない.
事実,それらはスペースを占めること以上の
意味はほとんどない.そして,そのスペースは臨床家が叢生を改善するために必要と
しているものである.
われわれ人間は,ーっの種として,困難なく足早に遠くまで歩んできた.われわれ
が動物界における最も効果的な(咀嚼器官による)食物加工を置き忘れてしまったほど
足早に.われわれの精巧な咬合メカニズムは,現代の食物を加工処理するために完璧
に設計されている.
歯列は,かっては重要な目的をもっていたか:現在では機能的な
働き以上に社会的な役割を果たしているように思われる.
それは美を構成するモザイクの重要なー片のようである.
岡山県 岡山市北区 今保 久米 中山道 延友 白石 花尻 北長瀬 西バイパス近く
約年前,ポンディングは歯に矯正装置を接着する方法としてバンディングに取っ
て代わった.この進歩はチャンスをつくり出した.つまり,臼歯部の隣接面はもはや
全属バンドで覆われることはなくなったのである.臼歯を直接観察でき,しかもアク
セスが容易になったため,ストリッヒング(削除)が可能となった.工アーローター・ス
トリッビング(「-日0わ「Stnpping,・RS)はこの新しいテクノロジーを活用して考案さ
れた.
円85年,ARSに関する初めての論文が発表された’.それに続く文献や臨床的観察
しかし,ハンドピースを手に取ること以上は,ARSの急速な普及に貢献してきた:二
にARSの採用を躊躇させるのは,隣接面エナメル質のストリッピングが,病理的問題
を誘発しないかという疑いである
ARSによって,起こり得ることは三つだけである.隣接面エナメル質の向上,悪化,
あるいは同じ状態の維持である.歯周組織は非病理的な適応により生じる隣接面の摩
耗に反応し,ARS部位はもとのエナメル質と比:べ,疾病にのところ,病理的変化を生むとする観察データはない.文献におけるこの重大な欠点は,その相関関係を立証することの難しさに起因している.
人類学に関する文献は,摩耗した隣接面エナメル質が非病理的であったという観察を示している冖:.このデータの重要性は,何千年もの間に自然に生じた隣接面の摩耗の記録ではなく,失われたものは何かを知ることである.つまり歯科疾患との相互関係が重要である。
人類学者たちが生理学を墲視しているわけではない.膿瘍や歯槽骨の損失を記録することは,彼らの観察の基本である当隣接面の摩耗についての大量の人類学的データを理解しやすくまとめると,
それは食物やライフスタイルと相互に関係する当然のプロセスであり,
摩しやすい面(咬合面,隣接面)におけるより厚いエナメル質の存
在,第ニ象牙質,自然出など,疫システムをコントロールする能力に似たメカー
ズムによって代償されているのであるこれらのプロセスは,咬合システムに
おける摩耗にかかる力を補償するために直接的で強制的なプロセスを確立しながら,何千という文化の中で何千年もの間共生して働いてきた。

これらの現象は,それらが
旧石器時代の未開人に対して同様,現代社会においても意味をなすものである.
人類学的観察からARSを正当化することは魅力的ではあるが,そこに欠点があることもは明白である.この都合のよい単純化は,原始人にゆっくりと生じた自然摩耗に対する歯周組織のポジテイプな反応が,ARSやc司droⅲgelの即時性に有効性を与えるのかという問いに対する答えを回避している.
生物学的構造の積極的な利用は,より強くそしてより健全な組織をつくり出すもの
である.そして,歯,歯槽骨および歯周組織の反応が極めて鈍いことには疑間が残る
砂混じりの食物および強い咀嚼力の影響とは同じでないにしろ,隣接面エナメル質の削除,歯のサイズの変化,接触点の拡大,そして再石灰化を容易に受け入れるエナメル面の形成における最終的な結果は本質的に同じである.論点は,ARSの効果自体が自然を模倣しているのか,または隣接面エナメル質の機機的削除が,自然の防御プロセスをなくしてしまうように働いているのかということである.このことを解決するために確固たるデータが必要である.

歯周疾患との関係
歯周疾患との関係について過去に行われた研究は,隣接面のストリッピングによる
根間組織の圧縮が,歯周疾患の原因になり得ることへの考察に集中していた亠ー第無批判にこれらの所見を受け入れることは,もはや適当ではない.
ARSスペースを一mm閉鎖することが,歯周疾患に関して疑問視されるならば,自然に存在する臼歯部の狭いスペースもまた,その影響が同しであるため,疑わしいものと判断すべきである.つまり,歯槽骨頂および歯間軟組織が橋正的に圧縮されるからである.

減少したスペースに組織か強応することを知っているので,臨床家は病理的変化か誘発されるかもしれない不安をもたずに,臼歯部に自然に存在するわずかなス第2章工アーローター・ストリッビング図RS)の生理学的原理