3機種の電気的根管長測定器の ex vivoにおける精度

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Ex vivo accuracy of three electronic apex locators : root ZX
Elements Diagnostic Unit and Apex Locator and propex」

3機種の電気的根管長測定器の ex vivoにおける精度
root zx 、 elements diagnostic 、 apex locator 、propexそれぞれの性能比較

根管治療の論文を読みました。

学んだ内容

目的
3機種の根管 長測 定器 、Root ZX、 Elements Diagnostic Unit  and Apex Locator、
および ProPex の精度をex vivoにおいて比較することを本研究の目的とした。

方法
電気的作業長測定はex vivoモデルを用いた40本の抜去歯で行われた。

最初の術者は、開拡後、双眼実体顕微鏡の30倍の拡大視野下で、
根尖の示標を根失最狭窄部とし、それぞれの歯の基準長を測定した。

その後、すべての歯を各根管長測定器で測定し 、得られた測定結果を対応する基準長と比較した。
各根管長測定器計測した 長さから基準長を差し引いた長さを求めた。

基準長を超えた計測値は正( 長い)、 基準長より短い計測値では負と記録された。

グループ間のノンパラメトリッ クな相関関係に 対してFriedman検定と
Tukey多重範囲検定を用いた統計学的データ解析を行った。

P<0. 05を統計学的に有意とした。 結果 3種の根管長測定器と実体顕微鏡の計測値間の長さの差を比較すると、 基準長から±0. 5mm以内であった割合は、 Root ZX では97. 37% (84. 22%は基準長 より0. 5mm 以内短い)、 El ements では94. 28% (88. 57%は基準長より0. 5mm 以内短い)、 そして ProPexでは100%(35. 9%は基準長より0. 5mm以内短い)で あった。 RootZX、 Elements、そして ProPex のそれぞれで測定した長さと、 基準長との差の平 均値は、それぞれ一0. 157土0. 228 mm、一0. 103 土0. 359 mm、 0. 307土0. 271 mm であった。 結論 本研究の結果から、 根管長測定器は多くの場合において根失最狭窄部から土0. 5mm以内を根管長として 測定することがわかった。 ProPexによる 測定は、多くの場合、実際の根管長より長く測定されていた。 このことから今アクアデンタルクリニックで使っている 根管長測定器の精度と 機械のくせを 学ぶことができました。 根尖から0.5㎜で拡大する理由も分かり、有意義な勉強になりました。