歯内療法に おける光殺菌に関する微生物学的 評価

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Microbiological evaluation of photo-activated disinfectionin endodontics」
(歯内療法に おける光殺菌に関する微生物学的 評価)

根管治療の論文を読みました。

学んだ内容

・目的: in vivoにおいて過常の根管内感交除去の補助に用いた光殺菌(PAD)の
有する微生物学的効果の解明を目的とした。

・デザイン : 無作為治験が一般歯科開業医で実施された。

・対象と方法:

歯内療法を必要とする不可逆性歯髄炎あるいは
根尖性歯周炎の症状を呈する患者を無作為に抽出した。

根管アクセス時、 通常の歯内療法後、
最後に形成終了後の根管にPADプロセス(光増感剤と光照射)を施した際に、
根管の微生物試料をそれぞれ採取した。

それぞれの根管の3つの試料はすべて、 試料採取後30分以内にプレートに播種された後、
5日間嫌気培養された。
細菌量を測定するため、サンプブルごとの生菌増殖が記録された。

・結果:

32根管中30根管の結果を本研究結果に含めた。
残り2根管の培養試料は、生存を維持可能な目標時間内に実験室に運ばれなかった。

残りの30根管中10根管は培養陰性であった。
これらの培養陰性の根管は、培養陰性根管以外の根管に感染がある複根歯の1根管か、

または複合抗生剤ペーストの前処置が充血性歯髄炎に行われた複根歯の1根管であった。

残った16個は通常の歯内療法後の培養において陰性であった。

歯内療法後に感染が除去できなかった4根管中3根管で 、PADプロセス後に培養陰性となった。

光送達システムを再点検したところ、 培養中に細菌が依然として確認された 1根管では、
ファイバー破損のため、 有効光出力が90%減弱していたことが明らかになった。

・結論:

歯内療法においてPADシステムは従来的な根管洗浄剤使用後に残存した細菌を破壊する手段を提供する
(光殺菌は細菌に対して有効であることが分かりました。)