将来的な歯槽骨の喪失を予測する指標としての垂直的骨欠損

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

The angular  bony defect as indicator of further alveolar bone loss

の論文を読みました。

 

論文の目的は

歯周治療を受けなかった垂直的・水平的骨欠損を有する歯牙の10年後の骨レベルの変化を調べる。

垂直的骨欠損の有無が、将来的な歯周組織の破壊を予知する指標となりうるかどうかを検証する。

 

論文の結果

・ベースライン時の評価結果

 水平91% 垂直9%

・10年後の歯牙の喪失

 水平12.7% 垂直1度22.2% 垂直2度 45.6% 水平3%

・水平的骨欠損を有する歯牙より、垂直的骨欠損を有する歯牙の方が喪失しやすい

・ベースライン時の垂直的骨欠損の深さが深いほど喪失しやすい。

論文の結果

・垂直的骨欠損を有する歯は、垂直的骨欠損を有する歯よりも10年後に喪失する確率が有意に高い。