歯科技工士がセットアップ模型作成を依頼された場合の対応

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「歯科技工士がセットアップ模型作成を依頼された場合の対応」

の本を読みました。

 

 

 

内容は

セットアップを制作するために必要な基礎資料とは

・現在の口腔内の状態が確認できる参考模型

・咬合器上に模型をマウントする際に頭蓋からの位置の誤差を

 減少させるフェイスボウ

・模型診断を行う際に使用する適正なCRバイトと現在の咬合高径が分かる

 ICPバイト

・顔貌と咬合平面の関係、現在の上顎中切歯の評価をするための

 口唇と歯の関係がわかる写真

・口腔内規格写真

・デンタルエックス線写真

・顎骨と歯牙などの関係から各分析を行うためのセファログラムと

  その分析結果などが挙げられる。

 

・リトラクションとアンカーロスについて

前歯群を遠心に移動させることをリトラクションという。

リトラクションを行うと、残存する臼歯部はその反作用で近心に移動する。

これをアンカレッジロスという。欠損や便宜抜歯によるスペースに対して

リトラクションを行う場合、アンカレッジロスの量はそのスペースによって異なる。

 

治療咬合に必要な要件

・閉口時は中心位で安定した咬頭嵌合位がとれること

・適切なアンテリアガイダンス

・適正な咬合高径

・適正なバーティカルストップ

・適正な臼歯咬合面形態

 

 

 

矯正治療における便宜抜歯

・歯列の中のスペースの確保

・咬合関係の改善

・著しい叢生の改善

・側貌の改善

を行うことができるが咬合支持を失うというデメリットも起こる。

 

 

第一小臼歯を抜歯した方がアンカレッジロス量を抑えて前歯を

リトラクションさせることができ、側貌の改善を行いやすい。

 

第二小臼歯を抜歯した場合は、大臼歯を近心に歯体移動しやすく

Ⅱ級の咬合関係をⅠ級に改善しやすい。

 

などを学びました。

臨床に生かします。

 

歯科治療は痛い?

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

 

より安心して治療を受けていただくために

アクアデンタルクリニックでは痛みを抑えた歯科治療を目指しています。

 

【痛みを抑えた治療のポイント】

・表面麻酔をしっかり塗る

麻酔する部位の歯ぐきを乾燥させて、表面麻酔を塗布。

しっかり時間をおき表面麻酔が効いた状態で麻酔をします。

 

・細い注射針を使う

注射の針は細ければ細いほど痛みがないと考えられています。

表面麻酔がしっかり効いた状態で細い注射針を使うことで

より痛みを抑えた治療が可能です。

 

・麻酔液を人肌に温めてから使う

麻酔液を体温と同じくらいに温め、麻酔液を体内に入れる際の刺激を減らします。

 

以上の事を気をつけて、できるだけ痛みを抑えた治療を心がけています。

将来的な歯槽骨の喪失を予測する指標としての垂直的骨欠損

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

The angular  bony defect as indicator of further alveolar bone loss

の論文を読みました。

 

論文の目的は

歯周治療を受けなかった垂直的・水平的骨欠損を有する歯牙の10年後の骨レベルの変化を調べる。

垂直的骨欠損の有無が、将来的な歯周組織の破壊を予知する指標となりうるかどうかを検証する。

 

論文の結果

・ベースライン時の評価結果

 水平91% 垂直9%

・10年後の歯牙の喪失

 水平12.7% 垂直1度22.2% 垂直2度 45.6% 水平3%

・水平的骨欠損を有する歯牙より、垂直的骨欠損を有する歯牙の方が喪失しやすい

・ベースライン時の垂直的骨欠損の深さが深いほど喪失しやすい。

論文の結果

・垂直的骨欠損を有する歯は、垂直的骨欠損を有する歯よりも10年後に喪失する確率が有意に高い。

 

歯科レントゲン写真から読み取れることは?

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

 

レントゲン写真から読み取れることをまとめました。

・歯石の沈着

・う蝕(カリエス)

・骨吸収の状態

・修復物の適合状態

・根の近接状況

・コンタクトポイントの状況

・歯冠 歯根比

・歯根膜腔の幅

・歯槽硬線(白線)の状態

・根分岐部病変

・歯根膜腔の拡大

・歯の傾斜 挺出、捻転

・根尖病変

・埋伏歯の状況

・オトガイ孔および下歯槽管の位置

・上顎洞の位置、形態

・歯根の長さと太さ

 

 

 

模型診断でのチェック項目をまとめました。

・ファセットの有無

・早期接触の有無

・辺縁隆線の不一致

・歯の位置異常

・欠損部と対咬あるいは隣接歯との関係

・小帯等の付着位置

・修復物の適合状態

レントゲン写真から読み取れないことはあるの?

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

レントゲン写真でわかることにも限界があります。

 

レントゲン写真から読み取ることが難しいことを 具体的に考えてみました。

・頬舌側の歯石沈着

・歯周ポケットの深さ

・骨欠損における頬舌的な段差

・根分岐部病変の正確な程度

・歯牙の動揺

・歯牙の頬舌的な形態

・歯肉の炎症