歯内療法に用いられる仮封材の微小漏洩研究

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

歯内療法に用いられる仮封材の微小漏洩研究

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容
本研究の目的は、新規に導入した流体濾過法を用いて、一般の歯内療法に用いられる種々の仮封材の封鎖性を定量評価することである。

その評価材料としてCavit、Cavit-G、TERM、グラスアイオノマーセメント、
リン酸亜鉛セメント、ホリカルボキシレートセメント、およびIRMを用いた。

ヒト切歯、犬歯、およひ小臼歯の抜去歯を検索対象とし、
そして、それらに対して髄腔開拡を行う前に漏洩試験を行うことで各検索歯に対する同一対照(コントロール)とした。

髄腔開拡後、綿球を髄腔内に置き、仮封材の厚みを4mmとした。仮封後,
たたちに検索歯はリンカー液に浸漬され、37℃の恒温で放置された。
漏洩は、さまさまに時間間隔を設定して測定した。

観察期間8週間を通して、Cavit、Cavit-G、TERM、クラスアイオノマーセメントはこの漏洩試験に耐えうる封鎖材と考えられたか、一方、リン酸亜鉛セメントによる仮封では10歯のうち4歯に漏洩か観察された。
IRMとホリカルボン酸セメントは、漏洩試験した材料のなかでもっとも封鎖性に対する効果の乏しい材料
であった