根尖部バイオフィルムに対して根管洗浄剤を曝したときの in vivoにおける効果

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

根尖部バイオフィルムに対して根管洗浄剤を曝したときの
in vivoにおける効果

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容
本研究は異なる濃度の次亜塩素酸ナトリウム、2.0%クロルへキシジン(VistaDentaIProducts)、BioPure
MTAD(デンツブライ社)の洗浄効果を評価した。
根管内容物を、慢性根尖性歯周炎と診断された患者10名から採取した。

採取したサンプルを、複数菌よリなるバイオフィルムを生じさせるために根尖の片側切断面上で
培養した。
それぞれのバイオフィルムは、別々に、6.0%、3.0%および1.0%の次亜塩素酸ナトリウム、2.0%の
クロルへキシジン、1.0%の次亜塩素酸ナトリウムとBioPureMTADの併用、およひ滅菌リン酸緩衝液(PBS)に
浸漬した。

6.0%および3.0%の次亜塩素酸ナトリウムがバイオフィルムを崩壊して除去できること、1℃%の次
亜塩素酸ナトリウムとBioPureMTADの併用は、バイオフィルムを崩壊できるが細菌を排除できないこと、そ
して2.0%のクロルへキシシンはバイオフィルムを崩壊できないことか、走査型電子顕微鏡分析から示された.

生菌は、6.0%の次亜塩素酸ナトリウム、2.0%のクロルへキシジン、および1.0%の次亜塩素酸ナトリウムと
BioPureMTADの併用した根管洗浄液群に曝した試料からは、培養されなかった。

これらの結果は、6.0%の次亜塩素酸ナトリウムが細菌を不活性化し、
バイオフィルムを物理的に除去できる唯一の洗浄剤であることを示
している。